ショッピング&マーケット

 

今回は、現在の顧客がショッピングする上でファッションマーケットの変化について学んでゆきたいと思います。皆さんが感じているように、以前のように店舗で商品を陳列して販売するだけでは、成功しない時代になり、おさえておくポイントをまとめました。

 

現在、国内アパレル総小売市場は、今後、少子高齢化の影響などにより横ばいから微減傾向で推移する見通しです。

 

販売チャネル別では、EC(ファッション通販サイト)が好調なことなどから、引き続き「その他(通販等)」の構成比が高まっていくと予測。そのため、今後ますますオムニチャネル化の戦略が重要となり、リアル店舗を意識したEC展開の取り組みがより必要となっており、相互の送客効果が生き残り戦略になっています。

 

※オムニチャネルとは、企業とユーザーの接点となるチャネルをそれぞれ連携させ、ユーザーにアプローチする戦略のことです。

 

例えば、洋服を買いに行ったときに、店舗に在庫がないとします。そんな時も、インターネットから購入できたり、受け取りは最寄りの店舗でできたりと、ユーザーが欲しい商品を好きな時に、好きな場所で受け取れるようにする戦略がオムニチャネルです。

これによりユーザーの満足度が向上し、どの販路からもユーザーはスムーズに購入ができるようになります。

 

オムニチャネルに成功した事例

 

ここからは、実際にオムニチャネルを導入した事例を3つ紹介していきます。

 

[イオン幕張新都心店「撮って!インフォ」]

 

イオン幕張新都心店では、いくつかのアプリやデバイスを提供し、オムニチャネル化に取り組んでいます。

その一つが「イオンお買い物アプリ」内に追加された「撮って!インフォ」です。アプリを起動して、売り場に設置されているPOPやチラシをかざすと、その商品を使ったレシピ情報を取り込むことができます。これによりユーザーは献立を考える際の参考にすることができ、実際に作りたいと思った場合も、必要な食材をその場ですぐに探して購入することができます。

また、店内に「A touch Ru*Run」というタッチタブレットを設置し、店舗では取り扱いのない商品を検索できるようにしました。端末上で見つけた商品の代金はレジで支払うこともでき、さらに配達サービスを利用して自宅で受け取ることも可能です。

 

[無印良品のスマートフォンアプリ「MUJI passport」]

 

良品計画の無印良品では、スマートフォンアプリ「MUJI passport」をオムニチャネル専用アプリとしてリリースしています。このアプリでは、ニュース配信、在庫検索など6つの機能を搭載しており、その中でも注目されるのがマイレージ型のポイントプログラムです。

レジでスキャンするだけでマイルがたまる仕組みで、その気軽さから多くのユーザーを実店舗への誘導へとつなげました。

また、MUJI passportには、店舗の600m以内に入って操作するとマイルがたまる「チェックイン」の機能があり、チェックインした場所や時間帯に応じてクーポンなどの情報を届けることが可能になっています。

 

[東急百貨店のスマートフォンアプリ「東急百貨」]

 

東急百貨店では、スマートフォンアプリ「東急百貨」を配信しています。このアプリからはフロアマップが確認できるだけでなく、商品の購入ができたり、クーポンの情報を受け取ることができます。

またFacebookやTwitterを通じたクーポン配布も積極的に行っており、ソーシャルメディアとアプリを連携させることにより、DMよりも高い獲得率を実現することができています。

 

アパレルの消費者の購買行動「選ぶ」「買う」

 

[選ぶ]

 

「能動的な消費者」2割のファッションに関心の高い消費者と「受動的な消費者」8割のファッションに対する関心がほとんどない、あるいはまったくない衣料の選択においてサポートが必要な消費者に分けられます。

 

能動的な消費者

 

能動的な消費者は、雑誌やSNSなどから様々な情報から情報を収集している。一部の消費者は多くの人に影響を与えるインフルエンサー(影響力の大きい人物)フォロアー10万人が誕生したり、プロシューマー(生産活動を行う消費者)に進化し、流行を牽引するだけでなく商品プロデュースを行うなど、かつての編集者やスタイリストの役割を担っています。

 

ひと昔前は、ファッション誌が流行の発信源でしたが、今の若者たちはインスタグラムなどのSNSで消費者からリアルなファッション情報を集めているのです。

 

受動的な消費者

 

服選びに大きな影響を与えていたものは、トレンドと販売員の接客による情報発信でした。現在、価値観の多様化でトレンドが小粒化し影響力が低下。昔のバブルファッションや渋カジブームのように世の大部分の人を巻き込むようなファッショントレンドは生まれにくい環境になっています。

 

トレンドが小粒化し、ファッション雑誌ではなくSNSでの流行の発信により価値観が多様化しています。

 

[販売員の接客からレコメンデーションへ]

 

販売員の接客による情報発信は一定の影響力を保っている。その要因として、販売員との昔からの付き合いで毎年服を買い続けているという消費者は、団塊ジュニア以上の世代で意外なほど多くいます。ただ、今は一定程度ある販売員の影響力も、中長期的にはダウントレンドです。

 

販売員の存在とは逆に、チャッドボットを活用したEC上での購入サポートや、レンタルやサブスクリプション型EC(定期購読)における似合う服の「レコメンデーション」は販売員に代わるサービスになっています。

 

※レコメンデーションとは、ユーザーにとって価値があると思われる商品や情報をパーソナライズして提示すること。

 

※サブスクリプションとは、「定額料金を支払うことで、一定期間のサービスが受けられることを保証するサービス」のこと。

 

 

[サブスクリプション]

 

エアークローゼット(サービス名)

月1回3着まで借りれるライトプラン(6800円/月)、借り放題(9800円/月)。

現在、ユーザーの多くがレギュラープランを選んでおり、多忙な働く女性を中心に支持を集めています。

 ユーザーのタイプや好みを分析し、複数のブランドからユーザーに寄り添った質の高いパーソナルスタイリングを提案できる仕組みになっている。レンタルで気に入った商品は購入もできるらしい。

 

[新古品マーケット]

 

新古品の流通額が伸びています。一度SNSで画像投稿した服は売ってしまいたい。中古価格が下がらないうちに売りたいという消費者心理が背景にあります。

 

 

[新品購入のDtoC(D2Cとも表記される)のビジネスモデルが注目]

 

DtoCとは、Direct-to-Comsumerの略で自社企画の商品を自社のECサイトのみで販売し、コアなファンをつくり、自社ECから直接買ってもらうのが基本コンセプトだ。インスタグラムを使ってインフルエンサーにて口コミを誘発するなどの販促活動を行っています。

 

[流行の仕掛人は業界人から優れた個人へ]

 

日本では、業界人がファッション雑誌やメディアと組んで流行の仕掛け人となりコレクション情報から毎年トレンドを作り出して消費させてビジネスを確立し、四半世紀にわたり繁栄してきました。

 売り手と買い手の情報格差を前提にしたビジネスモデルだった

現在は、流行の仕掛け人や編集者としての地位を業界人から優れた個人へと変化。

売り手と買い手の双方の伝達により小さなトレンドが多発しています

 誰もが簡単に最新情報を手に入れられる時代となっています。

 

今後の重要なポイント

 

①消費者との接点となるスマホアプリ

②レコメンデーションにおけるAIの効果的な活用

③サブスクリプション(定期購買)化による継続性の維持

サブコンテンツ

このページの先頭へ